ブロガーツアー4 海士の食

こじょうゆ味噌は、島では食事の度に登場した気がする。もろみ味噌みたいな感じのもので、焼いたサザエには抜群に合うし、野菜につけたり、ご飯と食べたり、お酒のアテにもなる。昔、味噌が高級で手に入らんくて生み出されたって聞いたけど、独特の塩辛さと風味で、かなり海士の思い出の味になってる。


海の幸はやっぱり豊富やった。シーカヤックでペアになった兄ちゃんが、次々に海藻とか貝の説明してくれてびっくりした。ワカメが肉厚で煮崩れへんから京都の料亭で使われるとか、あれ食べれるとかこれ食べれるとか。


話聞いてるだけでもおいしそうやったんは「亀の手」。お酒のアテにしたりお味噌汁に入れたりして食べるらしく「こんなうまいもんがあるのかとたまげますよ」やって!時期がちょっと違って食べられへんかったんが残念。


いやもう、海藻ってそんなに色々食べれる種類があるんや!ってことにいちいち驚く。海藻なんて、海水浴に行った時に浜辺に打ち上げられて塩ふいてる汚いのしか見たことなかったもん。


でも海士の海はカヤックからでも海底が見えるくらいきれいで、青々して柔らかい海藻もいっぱい見える。島の人は海藻はだいたい何でも食べるって笑ってはったけど、海と生活がホンマに近い感じ。


島は平地が多いらしく、田んぼもたくさん見た。お米がとれるって、それだけで豊かやなぁと思う。特に昔は、米がとれるってすごく大事やったはず。


私の中では、海士に行く前と行ってからで一番海士の印象を変えたのは食やった。


隠岐って島流しの場所ということだけで、生活しにくい場所と思ってたのに。え、こんなに食材豊かなんや?って感じ。


なんというか、風土とか環境って少なからず人の気質に影響与えると思う。温暖な気候で食材豊かやったら、とりあえず基本的には和やかに生きていけるやろうと思う。今まで行った中では、高知の人の大らかさって、豊かな食材で生み出されてる気がした。


海士も、あんなに食材が豊富やったら、とりあえずは安心して暮らしていける。それに、お客さんをおいしいもんでもてなせる。すんごいいいとこやな、と思う。