働くことを考える

3.11以降の働き方を考える、という言葉に違和感をもつ。震災の前から、未来の働き方をしてきた人たちがいる。『いま、地方で生きるということ』を読んでいると、以前から見知った人、注目していた人が登場している。彼らの仕事観は、以前からずっと独自の世界という気がする。

中学生の時に読んだ吉野源三郎君たちはどう生きるか (岩波文庫)』を思い出す。コペル君はおじさんに「世の中には作る、運ぶ、売るの3種類の仕事がある」と教わる。私自身は、その言葉に影響をうけてきた。世の中の仕事はその3分類に分けられると思ってきた。

でも、その分類は意味を成さなくなっているのだと思う。社会の仕組みが大きく変わる中で、仕事のジャンルは増えた。それを自覚しているある種の人たちが、3つの枠にはまらない働き方をしている。それだけのことやと思う。過渡期やからうまれている仕事なのかもしれない。