日常の哲学者

原武さんの文章の中に「日常の哲学者」という言葉があった。アカデミックな世界にいる人間には決して言えない、生き様のこもった言葉への賞賛、みたいな感じやったと思う。

それを哲学と言い表していることにちょっとハッとする。私の中にも父の名言や母の名言、おばあちゃんの名言がいろいろある。そういうのを名言と思ってしまう時点で、私はアカデミックとか難しい世界にいる人なんやと思う。本当に生活の中から生活に根付いた名言をはく人は、それを名言となんか思ってない。

70年くらい生きて、その中で「人生そんなもんやで」というのをさりげなく言えるおじいちゃんおばあちゃんは、私には本当にかっこよく思える。