宇多田ヒカルと同世代を考える

NHK宇多田ヒカルの特別番組を見る。

「自分で自分の面倒をみられるようになりたい」という彼女の言葉が心に残る。彼女が気持ちを固めた頃のブログにも書いていた言葉。普通の人ができる普通のことをできるようになるための”人間宣言”。

彼女の言動って、昔の価値観の大人には理解不能なんちゃうか。サラブレッドとして生まれ育ち、15歳の圧倒的な衝撃デビューから10年以上成功し続けている若い歌姫。その彼女の引退の理由が「自分で自分の面倒を見られるようになりたい」なんて分かりやすくはない。

例えば山口百恵や、例えば鈴木保奈美(他にも印象的な人はいると思うけれども。トップアイドル、トレンディドラマの女王の引退が最近話題になったので思いついた)は家族のために引退だったわけで、彼女たちの引退理由は日本家族の価値観として、女性として分かりやすい気がする。

ヒッキーは、20代のうちに結婚して離婚して卵巣腫瘍の病気もして、今、自分で自分の面倒を見られるように音楽活動休止。まだ30歳にもなっていないのに、悟りの境地のような地に足着いた言葉で、欲望を離れている感じ。しかもネットリテラシーが高いので、ネット文法というかネット独特の言葉表現能力がある。

私にはどうしようもなく気になる同世代。社会の仕組みや誰かに甘えたりしない。きっとそういうものを信用してない。

ヒッキーのことから考えが広がるけど、浜崎あゆみ安室奈美恵も常に気になる同世代女性。
一つ年上の安室ちゃんは私が高校生の時に大人たちが賛成しなさそうなダンサーとできちゃった結婚、同い年のあゆはなんとも言えない独特の痛々しさを背負ったまま歌姫の座に君臨し、ある意味でハリウッドセレブのような話題を次々に出して。。。三人とも、現代のアラサー女性の代表という感じがする。