山本竜基「私心景」展

ミヅマアクションにて。山本竜基氏の絵、すんごい好き。・・・というか、好きと朗らかに言われへんけど、絶対に目をそらしちゃいけないような力に引きつけられる。心ざわざわ。前回個展の「千の自画像」の時に、この人は大丈夫やろうかと母性本能になんかきた。(?母性というより動物的な何か)そんな顔すんなよ〜と、こっちが泣きたくなるくらい浮かない中学生の学ラン姿が、大キャンバスに乱舞。ぱっと見た感じ写真かと思うようなリアリティなので、コラージュかと思いきや絵というのがまた。。。


というわけで気になっていた山本さんの2年ぶりの個展。今回は裸でうずくまって頭抱えている男の子の背中、背中、背中。あばら浮いてるし、裸やし、もーうホンマにこの人大丈夫?とまたしても心配になっちゃう。ザワザワ。自分のダメさとか恥ずかしさをさらけ出さないとあんなふうには描けないと思うので、あの絵を描きながら生き続けることができるんやろうか、と思ってしまう。とはいえ、自分を傷つけるような投げやりさは感じないので、こちらがしんどくなることはないけど。なんとなく太宰治を思い浮かべた。自分の恥をシニカルに。「トカトントン」を読みたくなった。


同じくミヅマの池田学展も圧倒。ちょちょっと見るような絵じゃないなぁ、自分のものにして数ヶ月ずっとずっと付き合ってたらやっと分かるんちゃうか、という濃密な世界。