スモールトーク (角川文庫)

人生で大きなイベントが一段落。ビール飲んで、夜更かしして、しばらく遠ざけていた小説を読もうと決意していた。


というわけで絲山さん。おもしろい〜!


車好きの女性主人公のところに、15年前に別れた男がカッコいい車に乗って何度も何度も現れる。しかも毎回違う車でドライブに誘われて、どーでもいいと思いながら断りきれずにどこかへ行く。(彼女が運転することも助手席に乗ることもある)って、設定だけを考えると無理がありそうやのに、毎回よくそんなにうまいこと考えるなぁというくらいサラっと思いがけない展開。いやしかし。メカ好きで、男全般になんの期待も持ってなくて、そのくせ軽薄な男からの誘いにNOと言えずにつきあうお人好しで、でも車の助手席でぶつぶつ言っている。このへそまがりっぷりには思い当たるフシが・・・主人公と同じ名前の小説も久々やったので、ますます個人的にツボやった。