理化学研究所と未来科学館

朝からかん子さんの図書館リニューアルをちらっと手伝って、その後Tちゃんと一緒に、理化学研究所の10周年記念講演と、日本未来科学館トークセッション 「Earth Coding-地球を実装せよ」をハシゴ。


理化学研究所では、「脳の“活性化”」という言葉についての話が面白かった。科学的に“活性化”とは血流量が増えること。なのに、活性化という言葉が頭が良くなるというイメージを持って一人歩きしたという話。まぁ、血流量が増えれば確かに働きはよくなるわけで、おおざっぱな意味では頭が良くなるというのも間違いじゃないけど。という話が印象的やった。


「科学の世界を分かりやすく説明している!」と言われてヒットするものって、いっつも同じやんね。
一つの現象とか一つの例で、科学的なメカニズムをすべて説明したつもりになってたり。しかもその説明が極端なもので、極端=キャッチーだからこそ世の中に受け入れられてたり。世の中的に受け入れられやすい言葉が一人歩きしたりとか。(右脳みたいに)


そういうことが全面的に悪いことやとは思わんけど、個人的にはもやもやする。科学とか数学って、いろんないろんないろんな現象を一般化して数式として表すもののはずやから。一つの例で説明されると、分かった気になるけど危険。


今ヒットしてる「生物と無生物のあいだ」も同じやし、モギさんも同じです。個人の趣味では読まない。


科学未来館の北野さんと伊藤譲一氏のトークセッションは、テンポ良い会話で超かっこよかった。No Impact Man: What our cities could beのブログの話が面白い。SF作家が環境にいいことをし続ける(地球へのインパクトをなくしていく)ブログをつけてる話。めっちゃ面白くって影響受けるらしい。


「科学者って一つの世界をつきつめているから、(科学者だけでは)世の中を変える影響力はもてないんだよ!ふつーの人の力が集まる方がきっと世の中は変えられる。温暖化だって、ふつーの人に影響力を与えられる方法を考えていこうゼ!」みたいなノリ。その意味でブログってやっぱり面白い。


両極端な立場のトークセッションを2つ聞いて、いっぱい刺激を受けた。濃い一日。