熊澤未来子展

2年前に個展に伺って強烈に覚えていた熊澤未来子さん。もちろん中目黒の個展も楽しみに伺った。(ずっと更新してない間にまさか作家さんからコメントをいただいていると思わなかった、、、迷ったけど、やっぱり勝手ファンということでこっそりこのブログを更新しようと思います)

拝見して、なんというかドキドキした。孕んだ女性(?)が何か食べていたのが強烈に印象的で(いくつかの絵の記憶が混ざってしまってるかもしれないけど)絵の前で、久々に自分が女なのが嫌になった。

産む、食べる、はどちらも女性の本能的なもの。きれいに繕うことのできない動物的なもの、次世代を残すために欠かせないことなのやろうと思う。

女性たちがそういう本能的な部分を隠さないで全面に出しつつ、きれいに作られたビル群をぐにゃりと歪ませたり、地に足着かないよく分からない人たちを抱えていたり。表情を見ていたらどんな生命体でも産み出せそうで、一方で自分が生き延びるためには産み出したものでも踏みつぶしてしまいそうやった。気持ち悪くてタフな女性たち。

この数年で友人の出産の様子を見ていて、女ってやっぱりすごいと思ったし、赤ちゃんのまわりの圧倒的に幸せな空気感も気持ちよかった。自分も出産や子育てしたいなぁと受け入れられるようにもなった。

でも、そういうことを頭で考えるんじゃなくて、本能的な部分もある。女性が持ってるそういう部分をあの絵は表してたのやと思うので、ちょっとゾッとした。

日常の生活では、どうしても繕って穏やかな人間関係の中で暮らしがち。でもぐちゃぐちゃしたものを見るのって良かった気がする。